スミレの閉鎖花(31) エゾアオイスミレ
このブログでは(17)オオバタチツボスミレからずっと有茎種の閉鎖花を見てきました。今回はエゾアオイスミレV. collinaです。(29)からのニオイスミレ類は地上に匍匐茎があることから有茎種に分類されてきましたが、そのなかでエゾアオイスミレは匍匐茎を持たないので例外とされてきました。(いがりまさし「日本のスミレ」など。)しかし鉢植えの写真 3.を見ますと2cmほどの地上茎を出しています。(30)のアオイスミレの地上茎を短くしただけの姿をしていて、良く似た形態をしていました。写真 1.が閉鎖花。写真 2.が閉鎖果です。そして写真 3.が昨日の写真なのですが、短い地上茎の先などに蕾がいくつか写っています。私はニオイスミレ・アオイスミレと同様にこれをずっと閉鎖花だと勘違いしていました。写真 4.〜8.までがその一つを解剖した連続写真です。
蕾は未成熟で葯は4室に分かれ、柱頭はアオイスミレの未熟な蕾の柱頭と同じく単純な形で柱頭口は上を向いています。 半割写真や開放花由来の果実の写真、花粉の出た蕾の解剖写真などもあるのですが、あまりに品質が良くないので今回は提示をあきらめます。他日を期したいと思います。
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