スミレの閉鎖花(12) ヒゴスミレ
ヒゴスミレV. chaerophylloides forma sieboldianaの閉鎖花。すべて一鉢の栽培株によるものです。写真 1.〜7.までが1個の閉鎖花を解剖しながら写真を撮ったものです。この閉鎖花はこの株にとって飛び離れて遅く、10月6日になって得られたもので、結局これが最後の閉鎖花になりました。そのためかどうか分かりませんが雄蕊が5個、やや大きめの花弁が3枚ついています。7月初めの閉鎖花が出来始めた頃、いくつか半割の写真を撮りましたが雄蕊は2個程度でそれが普通の姿だと思われます。写真の上部に見えているのは定規でバーの間隔は1mmです。(今後も同様です。)
以下3枚雄蕊の写真を並べましたがどのように見えるでしょうか。やはり私には中からの膨圧でパカッと弱い部分が割れた(通常は葯隔との接合部分が剥がれる)ように見えます。また開放花では1つの雄蕊に葯は2つあり、それぞれがさらに2室に分かれるのが普通のようですが、どうみても1室にしか見えません。この点については現在まだ閉鎖花を着けつつある他の種で確かめてみたいと思っています。
下の2枚は柱頭の横向きと前面のすがたです。子房に花粉が付着しています。
7月23日に撮った半割の写真。まだ成熟しておらず、葯も葯隔付属物も色づいていません。
開放花の果実。
閉鎖花と閉鎖果。
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