スミレの閉鎖花(10) ヒナスミレ
今回は栽培中のヒナスミレV. tokubuchiana var. takedanaの閉鎖花。3枚の連続写真。
写真 1.〜3.の閉鎖花は多少形のはっきりした花弁が2枚と雄蕊が3個あります。他の花弁類は小さくて分かりかねます。ヒナスミレはこのように萼片をとりはずす解剖を行ったのはこれ1個のみなのでなんとも言えませんが、無茎種でほとんど同じ大きさの雄蕊が3個つくというのは珍しいほうだと思います。写真 3.の子房の左側の雄蕊は写真 2.で中央にあるもので、まだ子房とくっついたまま良く見えるように横向きにさせたもの。あとの2個はその両側にあったものです。その2個は柱頭との位置関係からか2個の葯の裂開の仕方が違っているようです。今まで載せた種でもそうですが、なんだか花粉の発芽による膨圧でパカッと蓋が外れたようなそんな開き方に見えるのですがそれにしては葯前面の長径が足りないようだし、そのあたりの機構についての疑問は尽きない。
未熟な閉鎖花の縦割り。
以下2枚の写真は前のヒカゲスミレと同じく今年の6月13日に苫小牧で写したもの。閉鎖花と閉鎖果。
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