リンネ
ロンドン自然史博物館British Museum of Natural History
サイトの中にBotany specimen databaseがあります。
ここで検索します。
Violaで検索すると760recordsがヒットしますが、このデータベースには標本画像は用意されていないようです。faurie師が日本で採集したものという検索をすると355点出てきますがViolaはありません。JapanのViolaでは3点出てきますが種名は不明です。
ロンドン自然史博物館では上記の標本データベース以外にさまざまなプロジェクトをonlineで公開しています。その中の一つにThe Linnaean Plant Name Typification Projectリンネの植物種のタイプ選定プロジェクトがあります。
ここで検索が出来ます。
Linnaean Genus:Violaで、リンネがスミレ属の種として記載した28種のデータを見ることが出来ます。オオバキスミレ系ではシベリアに生育するViola unifloraがアジアの代表種ですので、まずそのデータを見てみました。
Linnaean Name: Viola uniflora Linnaeus
Reference: Species Plantarum 2: 936 (1753)
Provenance: "Habitat in Sibiria."
Type: Type not designated.
Current Name: Viola uniflora L.
この28種はそのほとんどがリンネの著書「Species Plantarum」に記載されたものです。
そして「Species Plantarum」はいくつかのサイトで直接読むことが出来ます。
私が見たのは以下の3つのサイトです。Biodiversity Heritage Library、botanicus、Project Gutenberg
またロンドン自然史博物館のサイト中にはかつてリンネが研究したクリフォート標本The George Clifford Herbarium(Viola3種4点)やクレイトン標本The John Clayton Herbarium(Viola4種5点)のといった歴史的なコレクションも公開されています。そこでは大きく拡大された標本画像を見ることが出来ます。
スエーデン自然史博物館Swedish Museum of Natural History
スエーデンはリンネの生まれた国。Swedish Museum of Natural Historyでは、ヨーロッパ(2)で紹介したコレクションデータベースとは別にリンネ関係の標本3658 sheetsを Linnean herbarium (S-LINN) として画像を伴って公開しています。標本画像は大きく、また裏面の書き込みも拡大画像で見ることが出来ます。Violaは含まれてはいません。
リンネ協会The Linnean Society of London
リンネが所蔵していた動植物の標本コレクションの大部分は、歴史を経て現在はロンドンにあるリネアン・ソサエティー の所蔵となっています。The Linnean Collectionsとしてonlineで公開されています。植物標本はここで検索。14231点が収蔵されています。Violaは24点あります。
Imageの解像度はとても良いのですが、拡大する度にダウンロードする仕組みで、見える範囲が限られているのが残念。しかし、その画像の中で直接長さや角度を測る仕組みが備わっていて、例えばViola
unifloraの標本では、茎の直径が2mmから3mmであることがマウスを動かすだけで調べることが出来ます。
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