北米
Consortium of Pacific Northwest Herbaria
昨日紹介したAlaskaも含めてカナダのBritish Columbia、Yukon、アメリカのIdaho、Montana、Oregon、Washingtonの各州からワシントン大学University of Washington Herbarium (WTU)など 北米北西部の53の標本庫が参加した66万以上のSpecimensの総合検索サイトです。
ここで検索。
Violaで検索すると4161点Hit。Viola glabella では474点。画像はありません(各標本庫それぞれではType specimen の画像などが用意されている所もあります)。検索はスピーディで結果の表示は見やすく、とても使いやすいシステムです。BerkeleyMapperに似たシステムで採集ポイントも地図表示してくれます。
このように徐々に各データベースが繋がってより大規模な総合データベースへと発展して行くような予感がします。
ミズーリ植物園 Missouri Botanical Garden
イギリスのキュー植物園とともに植物分類学研究の世界的中心の一つとなっている植物園と言われています。
ミズーリ植物園ではさまざまな研究プロジェクトを立ち上げてその成果を公開していますが、200万以上の植物標本recordsのデータベースTropicosもその一つです。
ここで検索。Advanced Searchをクリック。
Violaceaeで13307、Show only Specimens with imagesで絞り込むと223あります。標本画像の解像度は非常にすばらしく、実際の大きさの6倍以上に拡大でき、植物体の毛までもくっきりと浮き上がって見えます。
位置データを持っているものは、Google Maps上への表示もワンクリックです。北米以外では南米の採集品が多く、Violaceae・Japanでは出てきません。
Name Searchの側からもう一度検索して見ます。ここで検索。Viola glabellaで検索してみます。
* Details画面では、The International Plant Names Index (IPNI) や The New York Botanical Gardenの標本画像へのリンク。原記載文献Torrey, John・Gray, Asa 「A Flora of North America」のViola glabellaの該当ページ(Biodiversity Heritage Library)へのリンク。
* References画面では、 Hultén, E. 1968. Fl. Alaska i-xxi, 1-1008. など8点の参考文献リスト
* Subordinate Taxa画面は、下位分類群のデータ Viola glabella var. remotifolia
* Specimens 画面は、 5点の標本情報、 Google Maps表示も出来ます。
* Distribution 画面は、文献による地理的分布データ、かつてアジアの黄スミレもViola glabellaのなかに入れられていたことがあるせいか、アメリカ以外にChinaも載っていたりします。
さすがにインターネット先進国、ネットだけのVirtualな世界にとどまらず、文献などの過去の遺産、実際の植物園の生きた植物と本当の標本、そして自然の中の本物の植物にアクセスするための道しるべとしての情報を提供しているのだと思いました。
フロリダ州立大学 Florida State University Herbarium
標本総数33853。ここは非常に使いやすいデータベースです。
Violaで検索したとたんに、結果が30ずつの標本画像サムネイルで表示されます。全部で275点が10ページに分かれて出てきます。しかもそのサムネイル画像にマウスポインターを載せたとたんにその標本のDetailが表示される仕組みになっているのです。画像をダブルクリックすると詳しい情報が表示されます。標本画像はどれも高精細で、10%きざみで10段階でディスプレイのウインドウいっぱいに拡大できます。
残念ながらViolaは9種類しかありませんが一見の価値のあるデータベースだと思います。
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