北海道の高山植物
北海道の高山植物 | |
販売元 | 創土社 |
豪華な本です。厚さが6センチもあります。430ページ、ほぼ1ページに1枚ずつの写真。もともと北海道山草会の会員向けに発行した「山草」という写真アルバムが元になっているので、どちらかというと亜高山帯の植物まで含めた北海道の山草写真集といった内容です。
種ごとの解説は原秀雄氏、写真は土田忠男・鈴木吉二・梅沢俊・牧口稔の四氏が担当された。
スミレはずいぶんたくさん載せられています。
ミヤマスミレ、フイリミヤマスミレ、エゾノタチツボスミレ、アポイタチツボスミレ、シロバナアポイタチツボスミレ、アイヌタチツボスミレ、(白花)アイヌタチツボスミレ、タニマスミレ、アマナスミレ、オオバタチツボスミレ、タカネタチツボスミレ、キバナノコマノツメ、エゾタカネスミレ、ジンヨウキスミレ、オオバキスミレ、フギレオオバキスミレ、エゾキスミレ、ケエゾキスミレ、フギレキスミレ、シソバキスミレ、シレトコスミレ、チシマウスバスミレ、ウスバスミレ。
とにかく写真が大きい。シレトコスミレなどは花の直径が4センチもあります。花の顔にはそれぞれ特徴があって、ただ眺めているだけでも幸せな気分に浸ってしまいます。ふと気が付いたことがあります。スミレの唇弁には中心から外側に向かって放射状の赤紫色などをした筋が入っています。花弁に元々ある脈の一部が色づいたものだと思われますが、訪れる昆虫に蜜のありかを示し、導くための印と言われています。
上のスミレたちの中で、シレトコスミレとジンヨウキスミレだけが網目になっています。他のスミレの筋は、途中で二又の枝分かれをしながら広がってゆくことはありますが、蜂の巣の断面のような網目になってはいません。
山渓ハンディ図鑑の「日本のスミレ」でたしかめてみました。どちらとも言えないような写真もいくつかありますが、やはりシレトコスミレとジンヨウキスミレはひと味ちがっているようです。
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